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深川めし

深川めし(東京都江東区三好1丁目)

現在の隅田川の河口に程近い江東区佐賀、永代の南方には江戸時代、深川浦と呼ばれる砂洲が広がり、深川の漁師はハマグリ、カキ、バカ貝(アオヤギ)など多くの貝類を収穫していたとのことです。現在、深川めしを提供して下さっているお店の代表格として、地下鉄門前仲町下車の富岡八幡さまの界隈と、地下鉄清澄白河駅近くにも何軒か老舗があります。今回は清澄白河駅近くの、深川宿本店を訪れました。このお店では、深川めしが初めてのお客に対し、漁師が賄い飯として食べていた「ぶっかけ」と、大工が食べていた「炊込み」の両タイプがあると説明されていました。

清住白川駅のA3出口を目指すと、駅構内にある「江東区深川江戸資料館」の案内が目を引きます。

駅から徒歩5分程度で到着する資料館では、1階と地下1階が吹抜けになった展示場に、江戸八百八町の中でも佐賀町における江戸時代の街並みが再現されており、昭和の時代にテレビの時代劇で見た長屋の雰囲気を体感できる場所として大変貴重な資料館だと感じました。因みに当資料館の演出は大変手間の掛かったもので、町屋での猫や鶏の鳴き声のほか、時間毎の明暗や雷鳴などの音響効果、また、実物大の桜や柳の木は季節により装いを変えるとのことです。7月に訪れた際には七夕の笹の演出も施されていました。

その「江東区深川江戸資料館」の丁度向側に深川宿本店があります。店の外にも出汁と味噌の良い香りが漂っています。

小上がりが2卓、椅子席が8席ありますが、新型コロナウイルス対策として、4組までの入店に制限されていました。今回は、元々の発祥とされる「ぶっかけ」を注文しました。

接客の女性が先のお客さんの会計中であったため、調理場で作ってくれていた女将さん自らが深川めしを載せたお盆を運んできてくれました。出汁と味噌の香りが顔の前で一杯に広がります。一緒にきれいに並べられた、お吸い物、煮物、お漬物、デザートの白玉団子の器に比べて、丼鉢がとても深いのが印象的です。「温かいうちに底からしっかりと混ぜてお召し上がり下さい。」漁師めしの流れを汲んでいるのか、ご飯が深い鉢にしっかり入っているので、先ずは味噌出汁、そしてあさりや薬味をしっかりと行きわたらせるということだと分かりました。見た目からの予想通り、ホッとするやさしい「めし」を箸で一口一口味わいながら、時々薄味の煮物や酢味噌の葱、わかめ、浅ぬか漬けなどをつまみながら、一気に頂きました。白く丸々としたあさりも丼一杯のご飯を頂く最後の一口まで丁度良い程度に入っていて、大満足のお昼ご飯でした。

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