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アニメ・小説にみる地域の名所たち

人気のアニメの舞台に似ている場所がある、との噂により、ファンの方たちが訪れ聖地化しているところが多くあります。千と千尋の神隠しの舞台?と云われている四万温泉の積善館(群馬県)、渋温泉の金具屋(長野県)、そして町が丸ごとの台湾、九份。涼宮ハルヒの憂鬱の舞台になっている西宮市。名探偵コナンでは東京から関西、鳥取県、加賀市、下関市など。実際に訪れたことがなくても、こんなに綺麗な地域があるのだなぁ、このように何変わらぬ各地で若者が暮らしているのだなぁ、と思いを馳せ、またインターネットで気軽に動画や写真を見ることもできます。アニメの舞台は、実際の風景を視覚で確認できるのが良いところです。

一方、小説に描かれている地域の風景は少し違った趣があります。作家さんの想像ではなく実在している風景であることが分かっていても、自分が訪れたことがない場合、読み手が想像する風景は実際とは全く違っていることが多いと思います(それでも小説の楽しさには全く影響はないのですが…)。一方で自分が訪れたことがある場所の場合は頭の中で完全に視覚移入することができます。

最近、万城目学さんの第二作、「鹿男あをによし」を読んでいますが、これはもう、奈良市は近鉄奈良駅の周辺、奈良県庁、東大寺の境内から春日大社、興福寺界隈の細かい風景が十分に再現されていて驚いています。リアルな風景を読み解ける小説は、読み通した後に当地を訪れる楽しみもあり、アニメと同じくインターネットで小説の舞台を写真で紹介してくれているケースも多く、アニメの聖地と同様に1冊で2度楽める、ということだと思います。

多くの方々が言及されていることですが、アニメや小説などの作品は、一人分しか実体験できない人生を無限に豊かにしてくれます。また、昨年暮れの新聞記事に、ホモ・モビリタス、人は移動する生きもの、「行ったことがない場所に行くなど探索度が高い日には、より幸せを感じる」との米マイアミ大学の研究結果が紹介されていました。コロナ禍における移動の不自由は、避けることのできない世界の人々の試練ではありますが、あと少しの我慢と願いつつ、解消を心より祈っています。